ゆとり世代のインド生活

いきなりインドの田舎にぶっ飛ばされ、インド人だけの環境にぶちこまれた哀れなゆとり世代の独り言。デリー、ムンバイへの憧れ。将来への期待と不安。大気汚染による健康被害への深刻な不安。

出張者来印。大企業の浮世離れ。


今日は珍しく日本からの出張者や、社内の日本人が僕の工場に来た。僕は数年前からインドで駐在しているが、同じ職場に日本人は居ないし、デリーやムンバイのような大都会みたいに日本人がたくさんいる地域ではない為、ほぼ日本人と話す事は皆無である。

 

また、日本にいた時も若くして子会社に出向していた為、ちょっと浮いた存在だった。新卒で入った部署で弄られまくっていたのとは反対に、子会社では親会社から来た人だ、という感じで、10歳以上年上の課長から、さん付け、敬語で話されていた。最初はそれがたまらなく嫌だった。

 

インドに来てからも1人だった。英語も喋れない、海外赴任も初めて、同じ職場に日本人居ない、唯一の上司の日本人にも放置される、という事で、もうどうしていいか分からない日々だった。とにかく、やれる事を考えてやる日々だった。

 

日本の子会社に出向してから、そのままインドに来ているので、大企業に就職したのに、ほぼ組織のシガラミとは無縁で過ごしてきた。とにかく一人で遂行するプロジェクトが多かった。

 

そんな自分のアイデンティティは、酷い目に遭いながらも生き抜いてきた根性と、泥臭く生きてきた根性である。

そんな時、本社からの出張者の話を聞くと浮世離れして聞こえる。

やれ、ホテルは五つ星じゃないと満足しない部長が云々、無責任で仕事を受けないけど外面良い人が出世、パワハラモラハラ野郎が出世、全会長のやりたい放題の海外視察、、、

キリがないほどの呆れるエピソードが満載である。

 

みんな口を揃えて、ダメな奴らが出世していく、この会社もうヤダ辞めたい、と言っているが、本心でそう思ってる人は未だ会ったことがない。(本心でそう思ってる人はなにも言わず辞めている)

何だかんだ、海外事業部で海外出張に行ったり経費で飲み食いしたり、楽しんでるのだと思う。

 

僕はそういった社内の話は全く詳しくなく、聞いていてもあまり面白くないのだが、そういうのに染まったら良くないなと思った。

まぁ、そういうゴシップに詳しくてキーパーソンを抑えられる人が上手いことチャンスを掴むのだろうけど、それは僕には難しいだろうなと感じた。顔に出てしまうから。

 

でも、割り切って社内政治に全力を注げる人って凄いと思う。それに自分が出来ない事でもある。素直に羨ましいと思える。

 

自分がそうなりたいか、なりたくないか、なれるか、なれないか、そんな事を考えた夜だった。

でも、出張者来る事は素直に嬉しいものである。日本人と話せるし、美味しいごはん食べられるし。ご馳走さまでした。また来てください。