ゆとり世代のインド生活

いきなりインドの田舎にぶっ飛ばされ、インド人だけの環境にぶちこまれた哀れなゆとり世代の独り言。デリー、ムンバイへの憧れ。将来への期待と不安。大気汚染による健康被害への深刻な不安。

インドのローカル左遷人事

今日は会社のHR(人事、インド人ローカル)と話していて面白い話を聞いた。

 

グローバル企業の好待遇

僕の勤務している工業地帯は、色々な企業の工場がある。インドローカルが殆どであるが、UニリーバやPアンドジー等のグローバル企業も進出している。

暑い、薄給、ボロイの超ブラック企業の弊社と比べ、グローバル大企業は建物もしっかりしているし、空調が効いているし、スタッフの質も良くて(先入観があったかもしれないが)驚いたものだ。さらに、彼らはワーカー(単純労働者)に対してもそれなりの給料を与え、食事を提供したり、住居を提供するところもあるらしい。高給、福利厚生も充実、という優良企業である。その分、狭き門であり選ばれた者しか就職できない。

 

人の採用というのは企業において超重要な活動であることは言うまでも無い。当然、良い人材が欲しいし、良い人材をキープしておきたい。ワーカーと言えど、ちゃんと考えて真面目に働くやつも居れば、ザ・インド人もたくさんいる。インドでは日本と比較すると人がコロコロ入れ替わるが、特にワーカーレベルは常に1ルピーでも多く稼げる、少しでもいい環境を探しているのだ。

絵にかいたブラック企業の弊社は、他社と比較して優位点が全くないため、「この環境は劣悪であり、他の企業はもっと環境が良い」という事をワーカーに悟られない事が最重要である。(情けない。かたじけない。)

※これはあくまでワーカーから見た視点である。スタッフや、ワーカーの中でもしっかりとした考えを持ち、向上心がある人材は、日系企業で働くこと自体が自分のキャリアにとって有利であると捉えることが出来ている。(と自分に言い聞かせている。。)本当に有利に働くのか、彼らにそれだけの経験・スキルを与えられているかは定かではない。。

 

首切りのための左遷人事

さて、そんな夢のようなグローバル大企業。よくそんなに余裕あるなあ、さすがだなあと思っていたが、今日変な話を聞いた。近くのP工場で、「退職者に退職金400万ルピー出している」らしいのだ。大卒初任給が2万~2.5万ルピー(年収30万ルピー)の国で400万とは桁を間違えているのではないかと思ったが、40ラックと言っていたので間違いではない。

どうやら人員を大幅にカットしようとしているらしく、早期退職者に400万の退職金を出しているらしいのだ。しかもそのやり方が、同社の別工場への異動人事を出し、自主退職に追い込むらしいのだ。インド人は家族との時間を大切にするので、あまり遠くの土地には行きたがらない。要は、会社側も「どうせこいつは異動したくなくて辞めるだろう」と考えているのである。

日本で言う左遷である。日本の場合は左遷されても、左遷されるような奴は結局会社にぶら下がり続けるし、責任も減って楽に稼げてラッキーくらいに考えているかもしれない。

 

退職金貰って転職成功して人生ハッピー

これは別に暗い話ではない。400万ルピーはそうそう稼げる額では無いので(てか僕も欲しい。。)、結構美味しい話である。また、弊社のスタッフの妹の旦那さんは、400万貰って、公務員(インドでは公務員が大人気。高給・高福利厚生、安定。)に再就職出来たらしく、HR曰く「神が手を差し伸べた」らしい。

 

これは全て、インド人から聞いた噂話である。真実かもしれないし、盛られてるかもしれないし、何か勘違いしてるのかもしれない。でも、良いタイミングで決断し行動する事で、人生を好転させる良い例で、夢があるなあと思った。ただ、決断し、人生転落した元従業員もいるので、結局は「神が微笑んでくれるか」が全てなのかもしれない。

 

それでは。

 

 *赴任当時の事を思い出しながら書いたりしてます。よろしければ。

himalayan.hatenablog.com

 

 

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